深化し拡大する地域のかかわり

           
  「サポートユニオンwithYOU」事務局長   島野 正通

                                   




崎井一三代表(19年定期大会より)

大阪北摂(島本、高槻、茨木、摂津、吹田)をカバーする地域労働組合「サポートユニオンwithYOU」は、今年9月に第10回定期大会を開催。企業内組合や産別組合でない個別労働紛争を解決する労働組合で、さらにコミュニティユニオンとして地域の運動にも積極的にかかわっています。

労働相談
障がい者雇用にとりくむ


 吹田市が、「障がい者任用」のテストケースとして知的障がい者を臨時任用したにも関わらず、合理的配慮をせず、成年後見人制度欠格条項で雇い止めを行いました。私たちは裁判で問題点を明らかにし、控訴審で和解。当事者と市長が和解面談を行い、障がい者雇用を一層推進することを約束しました。

 また団体交渉を行っている電気精密機械メーカーの事案もADHDの傾向にある障がい者雇用の問題です。障がい者枠で採用しながら、過重な業務を押し付け、怒鳴り散らすなど精神的に追い詰められた組合員を病気休職させながら、傷病手当を遅延させていました。

個別労働紛争防止へ種を蒔く


 長時間過重労働は脳疾患・心臓疾患や過労死につながり、職場のハラスメントは精神疾患や過労自死を招きます。過労死防止法で啓発教育の必要性が指摘され、喫緊の課題となっています。ユニオンは府立高校で「過労死防止・ワークルール」の出前授業を行っています。労働と人権サポートセンターとともにこれを定時制高校に広げます。労働者の権利教育をすすめることもユニオンの大きな課題の一つだと考えています。

ひとり親家庭の学習サポート

 ひとり親家庭の小学生、中学生に対して学習サポートをしています。学習塾の月謝は驚くほどの高額で、家庭の経済的な格差が学力に反映されることは明らかです。ユニオン設立のころ、相談に来られたひとり親家庭のお母さんから、仕事の話とともに子育ての悩みも聴きました。「スーパーの仕事で、いつ辞めさせられるか心配。朝6時からお昼の12時頃まで働いているが、時給900円で週に2万円少し。1コマ8000円の学習塾に子どもを通わすには無理がある」と。

 ユニオンスタッフや組合員に元教員がいたこともあり「学習サポート」をスタートさせ学生サポーターも参加。今年は、コロナ禍での茨木市の補助金を活用し、授業料をさらに低額化する予定です。

「居場所」から「制度要求」へ

 ユニオンは個別労働紛争を解決するために、相談者(組合員)に寄り添い団体交渉で要求を実現させてきました。さらに公契約条例、障がい者配慮条例など自治体条例制定要求の闘いにつなげることが大きな課題です。全国一律最低賃金実現には国会議員への要求と連携が欠かせません。また関西生コン・連帯ユニオンへの常軌を逸した大弾圧に対し、闘う労働戦線を拡大し国会を巻き込んだ政治闘争へも昇華しなければなりません。

北摂地域のコミュニティセンターとして誠実にかかわります

 日本の労働人口が激減していく中にあって多文化共生は避けて通れません。外国人労働者、移住者などニューカマーの人々、障がいのある人たち、そして、LGBTの人たちとの共生は不可欠です。閉鎖的な地域社会でなく伝統的な行事にまで積極的なかかわりを持つ意識革命が必要です。

 ユニオンの市民活動、社会運動へのかかわりは深化してきています。ユニオン主催の「土曜シアター」で社会問題をあつかった映画を上映し、「共生ジャーナル」で人権、福祉、教育、労働問題にもとりくんできました。「教科書問題を考える北摂市民ネット」「子どもたちと(世代をこえて)考える『戦争と平和』実行委員会」「戦争あかん・9条壊すな19総がかり行動」「野党共闘をめざす市民連合」に事務局として関わり、今日的な問題を市民とともに考えてきました。今後も、地域運動の要として運動をすすめていきます。


お別れ会
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