アベノミクス以後

「新自由主義から社会的連帯経済へ」

                 
                              海洋観光研究所  中瀬 勝義








100万人デモによる韓国市民平和革命



 3年前、韓国は寒い時期、毎週土曜日に100万人デモを4カ月間継続し、一人の死者も出さずに、朴大統領の腐敗を正し、共に民主党の文大統領を当選させた。その後、南北首脳・米朝首脳会談を展開し、今回のコロナ禍を上手く対応し、総選挙が行われ、共に民主党が圧勝した。それは、参与連帯などの市民活動・組合活動・協同組合運動等々の厳しい活動の歴史から創り上げた市民平和革命と評価されている。


フランス地方選挙で緑の党の4市長当選とミニュシパリズム


 6月18日のフランス地方選挙で、緑の党が4市長を制覇するとともに女性市長が5都市で誕生する大変革が起こった。フランスは「グリーン」の前に「黄色いベスト運動」による「新自由主義と格差反対運動」を展開し、ヨーロッパでは、バルセロナ、ナポリ等の革新的な勢力が市政に着く自治体が「ミニュシパリズム(地域主義)」という言葉を掲げてつながりを強めている。

新自由主義による貧困と格差の拡大


 新自由主義が進展し、福祉や公共サービスを縮小し、貧困や格差が拡大した。世界の国別一人当たりの名目GDPランキング(下図)は、日本は26位で、世界190ヵ国平均に対し10倍も高い。世界の皆が米国の生活様式になるためには資源制約と環境制約から地球は5個必要で、日本の生活様式でも3個必要と推算されている。世界の平和的平等のためには日本は、GDPの1/10の削減が必要で、成長経済からの脱皮が必要だ。



国別一人当たりの名目GDPランキング(単位:USドル)

社会的連帯経済と今後の日本

 人々や企業等の社会的連帯が今ほど必要な時はない。地域に根付いた協同組合やNPO等によって農林水産業を育て、格差社会を是正していく。市民が全員何らかの形で多種多様な協同組合員として、協同組合やコミュニティ・ビジネスを自分達で作り責任を負う。新自由主義から社会的連帯経済への転換だ。これらを奨励する仕組みをつくる社会に変える必要がある。地域の水資源、森林資源、海洋資源等を大事に活用し、エネルギーまで作り出す地産地消のシステムを創り上げることが大切だ。

 最近の日本は、地震、台風、水害、風害、火災など大災害国になっている。幸い、日本は温暖な気候、緑が多く、水に恵まれ、周囲を平和な海に囲まれた、世界一自然豊かな国だ。今後は、ヨーロッパのような長期バカンス制度をつくり、家族農林水産業・製造業・地元の土建業をベースに、他国の資源に依存しない「衣食住自給率100%」の生物多様性・循環型社会をつくることが望まれる。






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