パナマの魅力

 狩谷 求

(日本・パナマ友好協会理事)



仕事の関係で14年近くを海外で

勤務した。ドイツ、米国、フィリピン、

パナマの4か国、5都市であった。

そのうち最も滞在期間が短かったのは

パナマである。しかしいま、

最も関わりがあるのがパナマである。


 12年前、元パナマ大使の呼びかけで

日本・パナマ友好協会の設立をお手伝

いした。いま会員数は100名を

超える。最近は在京パナマ大使館と

共催で毎年イベントを開催、参加者に

パナマの歴史・文化、音楽、パナマ

料理などを楽しんでいただく。年2回

発行の会報の編集作業もある。

ほかに会員親睦のハイキングなど、

会の運営に幹事の一人として

結構忙しい


 さてパナマ共和国、多くの日本人に

とってパナマのイメージは、パナマ帽、

パナマ運河、パナマ船籍、そして

最近はパナマ文書であろうか。

折角寄稿の機会をいただいたので、

日本にはあまりなじみのないパナマ

共和国の魅力について

お話させていただきたい。





外務省HPより




掲載した地図にあるとおり、

パナマは南北アメリカ大陸のつなぎ

目に、東西に細長い国土を持ち、

パナマシティの西端には南北に

パナマ運河が通っている。国土面積は

ほぼ北海道と同じ、公用語は

スペイン語、ビジネスでは

英語が通じる。


 小国であるが実に多様性に富んで

いる。人口は約4百万人。混血

(メスチーソ)70%、アフリカ系14%、

白人10%、先住民6%と多様な上、

首都パナマシティには世界各地から

ビジネスマンが集まり多彩な文化に

触れあうことができる。


 首都パナマシティは来年、設立

500周年を迎える。コロンブスらの

ヨーロッパ人がパナマの大西洋岸に

出没するようになったのは16世紀の

初めだ。スペイン人バルボアは

ヨーロッパ人としてはじめてパナマ

地峡を縦断、太平洋岸に到達した。

1519年、到達点に都市が築かれ、

スペインの太平洋岸南米への進出

拠点となった。パナマシティは、ピサロ

のインカ帝国征服の中継拠点としても

使われた。


 パナマに競争力のある製造業は

ない。強いのは地政学上の優位性を

いかした物流、サービス業、金融業で

ある。パナマ運河は一昨年拡張工事を

終え、ポスト・パナマックス級の大型船

の通航が可能となった。運河を

挟んで、香港に次ぐ世界第二の

取扱量を誇るフリーゾーンや経済特区

がある。国際金融センターには90を

超える内外の銀行が集積する。





パナマシティの夜景(写真提供在京パナマ大使館)




 オフショア取引で得た収入は課税

対象とならない優遇税制等があるため

パナマに地域本部を置く多国籍企業も

多い。また、南北両大陸をルーツと

する多品種の動植物が生息し、

エコツーリズムを中心に観光にも

力を入れている。


 パナマ駐在当時、海岸沿いの

マンションからはパナマ運河通航待ち

の船舶の列が見えた。ベランダには

時々大きな羽のペリカンが

やってきた。週末のゴルフ場では

イグアナ、なまけもの、ワニに出会う。

都市生活は自然と隣り合わせだ。


 朝のオフィスでは仲間同士がハグ

をし合い、始業時間になっても

立ち話が続く。お互いに実に楽しそう

に喋っている。しかし一旦席に着くと

集中力はなかなかのものだった。

町のなかは陽気なラテンリズムの音楽

に溢れる。人間関係が濃密で人生を

楽しむ術に長けているように感じた。

そんなパナマに魅かれ、

パナマとの関わりが続いている。



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