金正恩氏は信用できない!が

信頼しないと核廃棄は進まない?

東京都江東区 三田 栄考




韓国の文在寅大統領と北朝鮮の

金正恩委員長との板門店でのテレビ

中継を見て、感動を覚え、南北の

国民は涙する者も多かったろう。

青い橋のベンチで話しこむ真剣な姿は

印象的だった。あぁそうか同じ朝鮮

民族だから2人きりで腹を割って

話せるのだと改めて感じた。


 核に関する具体的な言及がないのが

物足りないとの意見もあるが、それは

こちらの立場からであって、金委員長

にすればトランプ氏との交渉のために

とっておくのは当然だ。それに米

大統領へ自国の選挙民向けに成果を

用意しておかないと米朝会談の進展

が図れないからだ。首脳会談は

事前の交渉で案文の殆どが決まって

おり当日はそれを発表するセレモニー

とみるべきだ。


首脳外交は選挙主義国の政権党に

とっては野党にはできない絶好の

プロパガンダの機会だから相手の

首脳よりも自国民の反応の方が

気になる。







北朝鮮が外交上手なのではなく、

独裁国は気配りしなければいけない

勢力がいないから自由勝手な手を

打てるから外交交渉ごとは独裁国が

有利なのだ。担当者も長年続けられる

から情報・知識・経験等遥かに勝れて

いる。事前交渉は漏れ伝わることは

少ないが、首脳同士の感情の行き

違いで決裂したら大変なので、いや、

数時間で充分交渉できるわけが

ないし、ましてや南北会談は失敗は

許されないから随分と事前の摺り

合わせが行われていたようだ。

南北のホットライン開設もその一環

だし、4月中旬には5月に訪米して

報告するとまで会談前に発表する

くらいだから事前交渉が順調に進んで

いて、両首脳は南北首脳会談の成功

に自信を持っていたのだろう。

今秋の文韓国大統領の訪朝も事前に

決定していただろう。


 文在寅大統領の訪米は金委員長の

代理の特使的状態で報告することに

なろう。共同声明にあるように

《南北米中会談で恒久的で強固な平和

体制を開催》を積極的に推進しようと

「韓国が仲良くするから米国も矛を

収めてよ、でないと中国ともうまく

行かんよ。米国が妥協しないのなら

韓国は中朝と仲良くなるから2年間の

兵役義務も不要だし、在韓米軍も

不要」と、もう米朝軍事対立は止めま

しょうと説得に行くようなものである。


 米朝会談の成功はほぼ間違いない

から、"ノーベル賞"のお世辞も

出る。リトルロケットマンと揶揄して

いたトランプ氏の豹変には危うさを

感じるが、一応評価しておきたい。

文在寅大統領の太陽政策が南北融和

を進めていると歓迎したい。朴クネ

保守大統領では金正恩氏も呼びかけ

られなかっただろう。


安倍政権は戦争誘導外交をやめ、
平和外交を


 北の核廃棄は友好的雰囲気の元に

じっくり長い時間を掛けて、北が納得

できる環境下で廃棄させることだ。

メディアはニュース性がないと面白く

ないから何ごともオーバーに騒ぐ。

地味な交渉ごとは無視するから余計に

目立たない。外交ごとは地味な仕事の

集積であることを我々も理解しなけれ

ばいけない。安倍政権の如く国難と

危機をあおられると乗せられてしまう。

かくて軍事優先路線を突っ走った日本

政府。北からの首脳会談提案を

米国が受け入れるまで《出口のない

圧力》ばかり叫んだ安倍首相。首脳会

談が決まるとあわてて米韓に「拉致も

言ってよ」と頼み込まざるを得ない

無様な始末。6ヶ国でなく日本を除く

4ヶ国で協議しようと共同声明にうたわ

れてしまった。







 安倍首相の強調してきた圧力だけで

はダメで、話合いの場がなければ拉致

の交渉もできないのはわかり切った

ことだ。幸い圧力ばかり熱心な日本

政府に対し金委員長は《いつでも交渉

の用意》はあるそうだから、植民地

時代のつぐないを表明しバスに乗り

遅れないように。平和外交こそ大事だ

と認識すべきだ。米朝が国交を結んで

おいてけぼりになったらみっともない

ので保守派までも「日朝国交」とか

言い出した。

 経済的圧力は大いに続けるべし。

しかし圧力は交渉の場に引き出すため

であって手段であって目的ではない。

韓国の世論調査では、16%しか

金正恩を信頼できないが、会議後に

一挙に70%近くになった。

そんな甘いものではない。最後の最後

まで独裁者は信用できない。注意深い

対応が必要だ。最後に言っておきた

い、野党こそ安倍政権の「戦争誘発

外交」に反対し「日朝国交回復」外交を

展開すべきではなかったか。 
(4月29日記)


読者からいただいたメールを載せています。ご覧になってください。
編集部では皆様からいただいたメールには出来るだけお返事を
出すよう心がけています。

ご意見・ご感想はこちらまで!

ページトップへ