憲法と改憲を考える シリーズ№4

戦争の危機が迫るいまこそ

平和憲法の理念の実現を

東京都足立区 竹花 真魚






憲法改正と防衛大綱の見直しは

東アジアに何をもたらすか?


 日本では、今日、中国脅威論が

強調され、さらには、朝鮮の核兵器

開発・弾道ミサイル開発の脅威が

声高に叫ばれています。


 こうした動きに呼応して、安倍政権

は、今年中に、憲法第9条の改正

発議を目指す一方で、「防衛計画の

大綱」「中期防衛力整備計画」

(中期防)を見直す方針です。


 長距離巡航ミサイルの導入、ヘリ

コプター搭載型護衛艦「いづも」の

空母改修が見込まれています。

歴代自民党政権でも日本の安全保障

のかなめとされてきた、専守防衛の

理念が、法形式的にも、現場配置され

る武器整備の面でも完全に覆されよう

としています。





 日本とアジア諸国とのあいだには、

いまなお深刻な歴史問題が存在して

います。そのためもあって、東アジア

地域には、欧州、中南米、東南アジア

のような地域的安全保障のしくみが

いまなお構築できていません。

そのなかで、米朝間での核兵器開発を

めぐるパワー・ゲームが展開されて

います。東アジア諸国の相互間で、

相手国の安全保障政策に対する

不信感が強まっています。


 日本の改憲と防衛大綱の見直しは、

朝鮮半島情勢のさらなる緊張をもたら

すだけでなく、中国・韓国をはじめと

する周辺のアジア諸国の警戒感を

も高めることは必至です。かえって、

安全保障のジレンマに陥り、軍拡競争

のスパイラルをもたらす危険性が

高くなります。


東アジアにも

核兵器禁止の大きな流れを

 軍事的緊張の強まる朝鮮半島情勢

ですが、これまで何度か関係改善の

好機がありました。イラク・リビアを

はじめ、他国への米国の度重なる

軍事攻撃によって、朝鮮政府は自国へ

の攻撃の疑念を強め、対話の機会が

失われてきました。


 そのため、朝鮮の核兵器開発も、

初期開発段階から、保有・実戦配備

準備段階に達してしまい、外交的解決

がより難しくなっています。朝鮮政府が

対米講和の締結を外交目標としている

ことに変わりないですが、金正恩政権

が国内的にいまだ安定していないこと

もあって、硬直した対米対抗姿勢の

転換が困難となっています。


 日本国内では、朝鮮政府への制裁

強化として石油の全面禁輸を求める

強硬論が主張されています。石油の

全面禁輸が何をもたらすのかは、

アジア太平洋戦争の歴史をみれば

明らかです。こうした無謀な主張は、

戦争の再開、膨大な犠牲者を覚悟して

の発言なのだろうかと、驚きを隠せま

せん。


 私たちは、「いかなる国の核実験・

核兵器にも反対する」と主張して

原水爆禁止に取り組んできました。

ですから、核兵器の非人道性を省み

ない朝鮮政府の政策には絶対反対で

す。






昨年7月、核兵器禁止条約が国連

総会で採択されました。残念ながら

日本政府は反対しましたが、多くの

国の批准により、ことし発効予定です。

こうした核兵器禁止の世界的な大きな

流れを背景にして、いまこそ東アジア

非核平和地域の実現を目指してい

かなくてはなりません。何よりもまず

大切なのは、関係国の信頼醸成の

措置を積み重ねていくことです。



 米日政府は軍事的・経済的圧力を

強める戦争瀬戸際の対応をおこなって

います。こうした対応は、相互の

不信感から軍事衝突を招きかねませ

ん。




 そうでなく、2002年の日朝平壌

宣言のときのように、外交的解決の

道があるはずです。戦争被爆国として

、戦争放棄を謳う平和憲法を持つ国

として、韓国・文在寅政権と連携して、

外交チャンネルを駆使して、6ヶ国協議

の再開のための努力を惜しむべき

ではありません。こうした状況のなかで

こそ、平和憲法の前文・第九条の条文

の持つ重さを再認識して、憲法改正の

議論に向き合いたいと思います。

(2018年1月11日識)


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