往きはよいよい 成果かえりはどうか?

東京都江東区 三田 栄考


6月12日の夜の番組で評論家は
「満足度トランプ氏が70点、金委員長は90点」
と判定した。
恐れながら筆者なら
「安倍さんの満足度は40点」かな。
だって拉致は具体的には記載も表明もされず、
大統領から「資金は近い日韓中が負担」、
大嫌いな北とやりたくもない直接対話から
国交回復を頼む糸口を探さないといけない。
(北から日本は拉致ばかり言うから
孤立しているとまで攻撃されているから
交渉は難航するかも)
大好きな軍事力で威圧する道は閉ざされ、
下手すると在韓米軍の縮小撤退まで
あるかもしれない。


 昨年ののしりあった状況からすると
大変な変わりようだ。
米国第一と暴走して人の意見を聞かない
トランプと、若くて未熟な独裁者と、
おまけに安倍首相との3点セットとでは
戦争が、もしかしたら核爆弾が
日本に落ちないかとかなり心配した。
トランプ氏が言うように
「金委員長は賢くて話ができる男」
なら両者にこの点では敬意を払おう。
それに文在寅韓国大統領にも感謝をしたい。
トランプ氏にノーベル賞はまだ早いし、
独裁者にあげるのは問題だが
文在寅氏ならOKではないかな。
パク・クネ前大統領が続いていたら
南北首脳会談もなかったろう。



 70年間の対立が3ヶ月で解決するわけがない。
時間をかけて協議することだ。


 多くの交渉は、ましてや外交交渉は
いわんや米朝の複雑、困難、高度のやりとりは
一回の会談で決着できるものではない。
そう、いかに事前に事務方が
交渉を重ねていても。
両首脳が会っただけで成功とまではいわないが、
決裂せずに今後の交渉の道を
残したことが大いなる成功だ。








 それにしても安倍政権は北の脅威をタネに
国民を煽り憲法9条の平和主義を放棄し、
国難と称して軍事優先で選挙に勝利した。
野党は対抗策を見出されず、
日朝国交回復の平和外交の主張も聞けなかった。
「対話のための対話は意味が無い」
「最大限の圧力」しか言わなかった
安倍首相がトランプに、
「拉致も入れてよ」と懇願するしかなかった。
12日以後にやっと日朝との
話し合い解決に向けて動き出した。

 しかし油断は大敵。北のバックに中国・ロシアの陰がちらつく。


日本は朝鮮の植民地化を謝し
核・拉致難問の重い扉を叩け



 河野洋平元自民党総裁が13日に都内で
このように講演している。
「日本の生命財産を他国の大統領に
頼んでおいたというのでは
日本のリーダーとしての責任は果たせない。
自分で北朝鮮に直接言わないといけない」
更に1910年に日本が朝鮮半島を
植民地化した経緯にも触れ
韓国に対して行った経済援助と
同様の対応が北朝鮮にも必要だと強調。
「拉致は大事だがその前に国交正常化を
やろうとか、植民地問題の処理は
これで終わりだ
というところまでやらないといけない」
と述べた。

現元の自民党総裁の本旨の違いを汲み取りたい。


 拉致はこの時代断じてゆるされるものではない。
核は一瞬にして何十万何百万人を
殺す悪魔の兵器。
一方、拉致は「人の命は地球より重い」
という人間の尊厳を奪う悪魔の所業。
北朝鮮は、今回の米朝和平交渉に際し、
「拉致は解決ずみ。日本はそのことを主張し、
和平交渉を妨害している」と非難するが、
それも悪魔の声なのか。

 しかし、われわれは立ち止まって、
かつて日本の帝国主義が朝鮮を植民地化し、
共に無謀な戦争へかりたてた歴史を
大反省せねばならない。
その前提で、核、拉致の重い問題も解決する
途が開けてくると思う。

 われわれは、まず歴史からその教訓を
学ばなければならない。12日にトランプ氏が
「安倍首相にとって非核化に次いで重要な拉致」
と正しいコメントをした。
確かに一度の会談では解消されなかったが、
これで北朝鮮のミサイルや核の脅威は日本や
世界にとって随分と遠のいたと言えよう。
互いに話し相手になれると認め合った両者が
今後おめおめと核戦争に
突入することはあるまい。

(7月18日記)


読者からいただいたメールを載せています。ご覧になってください。
編集部では皆様からいただいたメールには出来るだけお返事を
出すよう心がけています。

ご意見・ご感想はこちらまで!

ページトップへ